1.はじめに
「老後は2000万円必要」っていうフレーズ、ニュースやネットで見かけたことありませんか?
でもあれ、あくまで“平均的な夫婦”をモデルにした試算なんです。
つまり、全員が同じ額を準備しなきゃいけないわけじゃありません。
実際に必要な額は、あなたの暮らし方・寿命・収入源によって変わります。
そこで今回は、自分に必要な老後資金を数字でパッと把握する方法をわかりやすく紹介します。
2. 老後資金を決める3つのカギ
老後に必要なお金は、ざっくり言うとこの3つで決まります。
① 老後生活の期間
「何歳まで生きるか」なんて誰にもわからないけど、統計を参考にします。
例:65歳で退職 → 90歳まで生きる想定なら、老後は25年間。
② 毎月の生活費
・食費や光熱費だけの“最低限生活”か
・旅行や趣味、孫へのプレゼントも楽しむ“ゆとり生活”か
これで毎月の出費が数万円〜十万円単位で変わります。
③ 年金や退職金などの収入
人によって年金額はバラバラ。
退職金、企業年金、賃貸収入があれば、その分必要な貯金は少なくなります。
3. 高齢世帯の生活費目安(総務省データ)
世帯の種類 | 最低限の生活費 | ゆとりある生活費 |
---|---|---|
高齢夫婦世帯 | 約22万円/月 | 約28〜30万円/月 |
高齢単身世帯 | 約13万円/月 | 約18〜20万円/月 |
※「最低限」は食費・光熱費・住居費・医療費など必須項目のみ。
※「ゆとり」は旅行・趣味・交際費なども込み。
4. 年金額のチェック方法
まずは「自分は将来いくら年金がもらえるのか」を知ることからスタート。
ねんきんネット(記事3で紹介)
ログインすれば、将来の年金見込み額や加入記録がすぐ確認できます。年金定期便
誕生日月に届くはがきで簡易的な見込み額がわかります。
5. 老後資金を計算する3ステップ
計算方法は意外とシンプルです。
ステップ1:老後の生活費を見積もる
例:ゆとりある生活 → 28万円/月
年間では 28万円 × 12か月 = 336万円
ステップ2:年金などの収入を引く
年金見込み額:20万円/月
年間では 20万円 × 12か月 = 240万円
不足分:336万円 − 240万円 = 96万円/年
ステップ3:不足分 × 老後年数
老後期間25年なら
96万円 × 25年 = 2400万円
6. 足りない分を補うには?
もし計算して「うわ、足りない!」となっても、手はあります。
積立投資・資産運用
iDeCoやNISAでコツコツ増やす。働く期間を延ばす
定年延長や再雇用で年金受け取りを遅らせれば、受取額アップ。支出を見直す
住居費、保険料、光熱費を削る。
車を手放すと維持費もかなり減ります。
7. まとめ
老後資金は一律2000万円じゃなく、人によって違う。
生活費・年金額・寿命の想定で自分専用の計画を立てよう。
足りない分は、働き方・資産運用・支出削減でカバー可能。